広葉樹活用プロジェクト2021
きたもっく 地域資源活用事業部では、北軽井沢産の広葉樹を活用すべく、広葉樹活用プロジェクトを発足。国産の広葉材の活用を進める「飛騨産業」とタッグを組み、小径広葉樹材の家具への活用を試みる。地元の山から伐り出した木が、木材になり、椅子として暮らしに溶け込む、家具のトレーサビリティに取り組みます。

群馬県長野原町は、広葉樹の天然林とカラマツの人工林の面積が合わせて約71%を占める、林野面積占有率の高い中山間地域です。全国の中山間地域の山林は、かつては薪や炭として盛んに活用されていましたが、エネルギー革命とともに衰退していきました。近年では、広葉樹を切り出し、木質バイオマス発電の燃料やキノコの菌床などに活用されていますが、依然として健全な山林の育成、地域産業の発展といった課題が残っています。

一方、家具製造業においては、外国産の広葉樹を利用が主でした。しかし、諸外国の輸出規制やコロナ禍による先行き不透明な状況を受け、国産広葉樹の利活用の重要性が更に高まって来ている一方で、家具に適した大径木、かつ高品質な木材を継続的に集めることは容易ではありません。
本プロジェクトでは、「北軽井沢の広葉樹、特に有効活用の難しい小径木の調達、飛驒産業が付加価値の高いダイニングチェアに加工、ECで販売」という六次産業化モデルを構築することで、北軽井沢の国産材小径木を活用した家具製造を通じて、適切な伐採による健全な山林育成、地元の産業振興といった課題の解決を目指しています。

今回対象となるのは、飛騨産業が誇るダイニングチェアkinoe・SEOTO。この2デザインの椅子を、北軽井沢産の広葉樹(ナラ)を使用して制作するのが、「kinoe ASAMA」「SEOTO ASAMA」です。また、全ての原点となる「山」を巡るツアーも開催。ツアーでは二度上山をよく知るツアコンの元、実際に伐り出される前の木とその現場、 ナラの製材の様子など、カタチを変えながら循環する“自然の資源”が辿る道を共に歩きます。

元となるのは飛騨産業のダイニングチェアとして人気のkinoeとSEOTOの2デザイン。今回は、北軽井沢産の「ナラ材」を使用して制作。ナラ特有の重厚感に加え、厳しい寒さを耐えた細やかな年輪が特長です。耐久性と耐水性にも優れているので長くご愛用いただけます。
ナラ材のデメリットとされる割れや反りも、狂いの少ない「柾目どり」(収縮や反りの少ない芯の部分を使用)によって回避できます。また、中心部を使用することによって装飾性の高い木目(虎班)が現れます。これは立ち木の時に栄養を蓄えていた組織で、ナラやオーク特有のもの。フランク・ロイド・ライトが魅せられたことでも有名で、ライトは木取りの段階から虎班に関わるほどご執心だったとか。
トラの被毛のような美しく力強い仕上がりとなります。

※写真はkinoe、SEOTOです。kinoe ASAMAとSEOTO ASAMAはナラ材のため、色が異なります。
笠木部分に「木の枝」を用いたチェア。
特徴的なラインや、幹を凝縮したような木目の美しさなど、
枝ならではの魅力を存分に活かしています。

笠木部分には枝材を使用するため、一つとして同じものはありません。枝は、飛騨産業の曲木・圧縮技術を駆使して、掛け心地の良い美しい背あたりへと変わります。
丸く厚みのある座面と曲線を描く背面により、お尻から背中にかけてのフィット感が抜群。自然と骨盤が立つデザインで、無理なく姿勢よく座れます。優しい見た目も相まってほっこりした座り心地のチェアです。

背板から肘木、後脚までが一体となった美しいシルエット。
出入りがスムーズなセミアームです。

飛騨産業の豊富なラインナップの中でも人気の高いSEOTO。これも、北軽井沢産のナラ材で作ります。造形の美しさにナラ材の重厚感をプラスして、シックでモダンな仕上がりになります。
背板から肘木、後脚まで一体となった形状は美しく、また、座ったときに包み込まれるような安心感があります。凹凸をつけた広めの座面はゆったり座れて快適です。

9月末に無事kinoe、SEOTOそれぞれがあさまのぶんぶんファクトリーに納品。ご注文いただいた方へお届けしました。本プロジェクトは椅子を作って終わりではなく、これからも広葉樹の使い方を提案していきます。その指針となるビジュアルを作るべく、実際に木を伐り出した二度上山で椅子を撮影することに。
撮影するのは、アーボリチームのスタッフの糸井さん。糸井さんは実は中之条ビエンナーレにも作品を出品するプロのカメラマンでもあります。山をよく知る糸井さんの案内で二度上山の中腹へ、いざ撮影と思ったら、少し離れたところからグルルル・・・と地を震わせる低い唸り声が。「熊だね」と糸井さん、すかさず熊よけの爆竹を鳴らすも遠ざかる気配なく、再びの鳴き声。全身を緊張感が走ります。見渡しても姿は見えず、でも確かにいる存在の恐怖に負け、撮影場所を移動することに。本ページのトップの写真には、その見えない自然の大きな気配が漂っているように感じます。
今回きたかるkinoeは笠木の部分に桜の枝を使用することにしました。桜は硬さ・強さがあり、加工もしやすい材で耐久性も◎。磨くと艶が出るので、kinoeの顔となる笠木にはぴったりです。その桜もナラ材同様、二度上山で伐り出します。曲がり具合や節の入り方など、枝の特徴がそのまま生きるので、様々なタイプの枝をカット。あさぶん部長福嶋もお気に入り枝を見つけてご満悦です。
飛騨産業さんは創業100年の老舗家具メーカーで、曲木の技術の高さで有名です。今回の2チェアにもその技術がふんだんに取り入れられています。
曲木は、木材を高熱の蒸気で蒸して曲げることで、独特の形状を生み出す技術。今回お願いしているナラは、硬く割れやすいため家具材としては不向きとされていましたが、この技術によりそのリスクをクリア、材を無駄にすることなく、かつ丈夫な家具に仕上がります。実際見てみると、プレスされた木材は面白いくらいぐにゃっと曲がっていました。
工場には多くの技能資格者の方々が制作に取り組んでいて、その技術と情熱の高さが寡黙な姿からも垣間見えました。
今回はバックオーダー式の製造となります。1製品計20脚以上のお申し込みいただき次第、定数達成となり製造工程に移ります。2020年12月中旬以降、下記リンクボタンからアクセスできる応募フォームからお申し込みください。お支払いフローについては、受付開始時にお知らせします。
お申し込みありがとうございました!

あさまのぶんぶんを運営する有限会社きたもっくは2019年夏に二度上山(にどあげやま、駒髪山・氷妻山・鼻曲山にまたがるエリア)を取得。この山を取得したことにより、私たちの進める「山の資源エネルギー循環」の可能性が拓かれました。山の材の埋蔵量は約3万トン、薪の製造販売だけでなく、事業持続のための様々な価値化を試行錯誤して検討し、豊かな山との付き合い方を目指しています。今回はその二度上山をメインに、「山との豊かなお付き合い」を実践する、きたもっくの原点から今を巡るツアーを行います。(写真は秋に行ったトレッキングツアーの様子です。)
| 日程 | 2021年2月19日(金) 2021年2月21日(日) の2日程 |
|---|---|
| 内容 | 9:00 TAKIVIVA集合 9:30 本PJについてのご案内@TAKIVIVA 10:30 トレッキング@二度上山 12:00 下山後ランチ(あったか豚汁の炊き出し) 13:00 作業場見学@あさぶんファクトリー 14:00 笠木加工体験 14:30 解散 (※状況により変更の可能性あり) |
| 料金 | 10,000円(+税) |
| 服装についてのご注意 | 2月中旬の北軽井沢は厳冬期です。-20℃ほどに冷え込みます。 また、山の上は冷たい風も吹きます。 暖かさをキープしつつ動きやすい服装(耳の隠れるニット帽・ダウンジャケット・手袋・厚手のボトムスなど)をおすすめいたします。 また、積雪時はスノーブーツ・グローブ・サングラスなどもあると過ごしやすいです。 |
※新型コロナウイルスの状況に応じ、内容等変更することがございます。
2020年9月にオープンしたばかりの宿泊型ミーティング施設の「TAKIVIVA」にて、本プロジェクト、そしてその後に登る二度上山の説明をいたします。
二度上山をよく知るツアコンの元、実際に伐り出される前の木とその現場、そして全ての源となる山を体感するトレッキングです。
あさまのぶんぶんの新しいベースとなる、現在建設中の「あさぶんファクトリー」にて木材について見学します。
kinoeASAMAの笠木部分になる、サクラの枝の加工を実際に体験していただきます。オリジナルの笠木作りにトライ!

TAKIVIVAにてツアー各前日(18日、20日)や、当日ツアー後そのままお泊まりいただけるプランもご用意しております。
・前日の場合は2食付き(別途13,000円(+税))
・当日の場合は素泊まり(別途10,000円(+税))
となります。
お申し込みありがとうございました!

2020年7月にオープンしたキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」の暖炉グリルコテージ グルマンの家具として、 北軽井沢産のナラ材ではじめて『kinoe』を製作。暖炉グリルを囲む一枚板のカウンターのチェアとして設置されたkinoeは、実用性はもちろん、柔らかさのあるデザインがコテージに温かみを与え、ユーザーからも好評の声をいただいている。