バランスのいい林業を模索して、辿り着いたのは養蜂でした。
浅間山北麓で「山の循環産業」の一環として始めた養蜂は、自然の循環を促して、活発に命を紡いでいく。蜜蜂が飛び交い、草花が花粉交配し、実を結ぶ。その実は芽生えることもあるし、鳥や動物の食料になることもある。持ちつ持たれつしながら、少しずつ山が豊かになっていく。豊かな雑木の山から生まれた、豊かな味の蜂蜜が生まれます。
花から花へと飛びまわり花粉を運ぶ生物は「送粉者(ポリネーター)」と呼ばれ、様々な生態系の維持や、食料生産の一翼を担っています。ミツバチはその代表格です。私たちは北軽井沢の自然の循環の中で、自然の活用とミツバチ保護の観点から2018年3月に養蜂事業をスタートしました。
主な圃場は群馬県西部で、標高の低い場所から高い場所へと花の開花に合わせて巣箱を移動していきます。夏場の最終地はもちろん、北軽井沢。
セイヨウミツバチを天然の餌だけで飼育し、巣箱の薬剤も蜂に優しいものを選び、ストレスを軽減させる方法を選んでいます。
その蜂が集めてくれた蜜は自然の恵みそのもの。蜂はアカシアやフジ・ヤマザクラ・トチ・野バラなど様々な花から蜜を採集しています。採れた蜜は加熱処理をしないため、花の香りや蜂蜜そのものの味わいが楽しめます。
何も手を加えないありのままの「生はちみつ」は、そのときの自然を凝縮し映しだす鏡。香り、色合い、味わいに、蜜源環境がそのまま表れるのです。
この自然を百年、いやもっとずっとずっと先まで守りたい。百年後も美味しく美しいはちみつであるように、「百蜜(ももみつ)」と名づけました。
百蜜には、味と輝きを表す100までの「ナンバー」がついています。どんな場所でどんな花が咲いていたのか…想いをはせながら、お召し上がりください。